コスタナイで中国国外初の現地生産へ

中国の新エネルギー車メーカーLi Auto(理想汽車)は2026年7月16日、上海で開催された中哈(中国・カザフスタン)ビジネス円卓会議でAllurグループとMOUを締結した。会議にはカザフスタンのトカエフ大統領も立ち会った。AllurはカザフスタンのコスタナイにあるAllur工場でLi AutoのLシリーズを現地組立・量産する。これによりカザフスタンは中国国外で初めてLi Auto車両を製造する国となる。

アルマティで新型Li L9発表、中国国外初の市場デビュー

MOU締結の4日後となる2026年7月20日、Li Autoはカザフスタンのアルマティで新型Li L9の発表会を開催した。これはLi Autoにとって初の中国国外での市場投入であり、グローバル展開戦略の実質的な第一歩となる。同社は「製品輸出にとどまらず、現地生産と完全エコシステムの構築」を目標と宣言している。

新型Li L9は第3世代の増程システムを搭載し、WLTC基準で純電気航続距離350km・増程込みの総合航続距離1,370kmを実現する。シャシーには800Vアクティブサスペンション・ステアバイワイヤ(SBW)・後輪操舵(RWS)を標準装備し、コックピットにはQualcomm Snapdragon 8797プラットフォームと29インチパノラマスクリーンを搭載する。カザフスタン・CIS地域向けには、Yandex(地図・音楽・動画)およびAmap(中国最大手ナビプロバイダー)とのデジタルサービス連携も実装しており、現地のサービス生態系への適合を重視している。

Li Autoカザフスタン展開の要点
01

現地生産拠点

コスタナイのAllur工場でLシリーズを組立。中国国外初の生産拠点。

02

市場デビュー

2026年7月20日、アルマティで新型Li L9を発表。中国国外初の市場投入。

03

製品スペック

WLTC純電350km・総合1,370km。800Vサスペンション・SBW・RWS標準装備。

04

現地化戦略

Yandex・Amap連携等、CIS圏のデジタルサービス生態系に合わせたローカライズ。

中国EVメーカーの海外展開は輸出中心から現地生産へと重心を移しつつある。中央アジアという地理的・地政学的に独自の立地を選んだ点も含め、関税・物流コストの回避と新興市場の需要開拓を両立させる狙いが読み取れる。

参照ファクトカード