業界初、GaNが2200Vに到達
Power Integrationsは2026年8月5日、業界初となる2200V対応のPowiGaN技術を発表した。同社は「既存のGaN技術のすべての電圧性能を大幅に超えた」としている。これまでGaNパワーデバイスは高耐圧領域でSiC(シリコンカーバイド)に劣るとされてきたが、2200Vという水準はSiCが強みとしてきた高電圧アプリケーションの領域に踏み込むものだ。
用途はAIデータセンターの1500V配電からEV補機まで
2200V PowiGaN技術は幅広い高電圧アプリケーションを対象とする。具体的には、AIデータセンターの1500V配電アーキテクチャ、電気自動車の補機電源システム、太陽光発電インバーター、HVDC(高圧直流)インフラ、蓄電池エネルギー貯蔵システムが用途として挙げられている。AIデータセンターの給電アーキテクチャは48Vから400V/800Vへの移行が進んでいるが、より上位の1500V配電領域でもGaNが選択肢に加わる形になる。
Power Integrationsの経営陣は、高いスイッチング周波数を実現できる点を強調しており、電力密度の最大化につながるとしている。従来SiCが占めてきた高電圧領域にGaNが進出することで、システム構成の簡素化と効率向上が期待される。
業界初の2200V
既存GaN技術の電圧性能を大幅に超える水準を達成。
幅広い用途
AIデータセンター1500V配電・EV補機・太陽光インバーター・HVDC・蓄電池ESSに対応。
SiC領域への進出
従来SiCが強みとしてきた高耐圧アプリケーションにGaNが選択肢として加わる。
市場規模
Yole Group予測:パワーGaNデバイス市場は2031年までに35億ドル規模へ。
高耐圧デバイスの選定では、これまでSiC一択とされてきた用途にGaNという代替肢が加わることになる。スイッチング周波数・電力密度・コストのトレードオフをどちらが有利に取れるかが、今後の採用判断の焦点になる。