インドのESG開示制度「BRSR(事業責任・サステナビリティ報告書)」の2025-26年度(FY26)報告シーズンが進んでいる。銀行を含む上場企業が相次いでBRSRの提出を進めるなか、インド証券取引委員会(SEBI)が整備したこの枠組みは、同国のサステナビリティ報告の基盤として定着しつつある。

制度の枠組み

SEBIは2021年5月10日付の回状(SEBI/HO/CFD/CMD-2/P/CIR/2021/562)でBRSR制度を正式に導入した。BRSRは、国家責任ある事業行動指針(NGRBC)の9原則に基づく開示フレームワークで、環境・社会・ガバナンスに関する情報を構造化して報告させる。時価総額上位1000社は、FY2022-23よりBRSRの提出が義務付けられている。

見るポイント
01

制度

BRSR(事業責任・サステナビリティ報告書)

02

所管

インド証券取引委員会(SEBI)

03

導入

2021年5月10日付回状

04

回状番号

SEBI/HO/CFD/CMD-2/P/CIR/2021/562

05

開示基盤

NGRBC 9原則

06

義務対象

時価総額上位1000社(FY2022-23〜)

報告シーズンの進行

FY26の報告サイクルでは、銀行をはじめとする上場企業がBRSRの提出を進めている。比較可能な形でESG情報を開示させるBRSRは、インドの主要企業の非財務情報を横断的に把握する仕組みとして機能している。

調達・サプライチェーンへの示唆

BRSRはインドの大企業のESG開示の背骨となっており、インドに生産拠点やサプライヤーを持つグローバル企業にとっても、取引先のサステナビリティ情報を把握する手がかりとなる。バリューチェーン全体での情報開示が世界的に強まるなか、インドのBRSRデータをどう調達・サプライチェーン管理に組み込むかが、実務上の論点となる。

EU・日本・インドなど主要規制の適用時期・対象・ステータスは、製造業ESG規制トラッカーで一覧できます(CSV/JSONダウンロード可)。

参照ファクトカード