BYDが開示した2026年6月の新エネルギー車(NEV)販売は403,472台で、前年同月比約5.5%増となった。単月では前年を上回ったものの、より重要なのは中身の変化である。国内市場の失速が続くなか、成長を支えているのは輸出と車種構成のシフトだ。
単月は堅調、しかし上半期は減少
6月単月のNEV販売403,472台(前年同月比+5.5%)に対し、2026年上半期の累計は1,808,511台で前年同期比15.72%減となった。単月の回復が、上半期を通じた国内需要の鈍化を打ち消すには至っていない。中国国内のEV市場が価格競争と需要一巡で減速するなか、BYDも国内販売の逆風を受けている構図が読み取れる。
輸出が月販の4割超を占める
失速する国内を補うのが輸出である。6月のNEV輸出は175,349台に達し、月間販売403,472台の4割超を占めた。国内の消耗戦を避け、海外市場へ販路を広げる動きが台数に表れている。輸出主導への重心移動は、前回整理した中国NEV市場全体の構造変化とも整合する。
PHEVとBEVの拮抗、商用車の伸び
車種構成にも変化がある。6月はPHEV195,820台に対しBEV201,472台とほぼ拮抗し、上半期累計ではPHEVがBEVを約42,000台上回った。純EV一辺倒ではなく、PHEVを含めた多様な車種で需要を取りにいく戦略がうかがえる。また商用車(バス等含む)は6,180台で前年同月比24.7%増と、乗用車以外の成長も寄与している。
調達・競合分析への示唆
BYDの月次データは、単月の総台数だけを見ると実態を捉えにくい。輸出比率とPHEV/BEV構成という二つの軸で追うことで、国内失速を輸出と車種多様化で補う構造がより明確になる。競合・サプライヤーにとっては、BYDの海外展開の加速と、PHEV向け部材需要の底堅さが、今後の需要予測の重要な変数になる。
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